ロードアシスタンスを考える

今回の件を教訓に、ロードアシスタンスを考えてみます。

JAFカード

15kmまで無料で牽引、以降は1kmごとに700円、とありますが、実はお金さえ払えばどこまででも積んで行ってくれるわけではないようです。今回問い合わせした際は、最大でも30km前後が限度、とのことです。(熱海峠~ユーメディア小田原間で32km位です)ちなみに本則的には県をまたいでは積んで行ってくれないそうです。思ったより融通が利きませんが、一般的な乗用車だったらそのぐらいで十分なのだと思います。今回は、実はユーメディア小田原さんでは受け入れをしていただけませんで、厚木のモトコルセラボさんまでレッカーしなければならないというのが条件の厳しさに拍車をかけました。
JAFカードのロードサービス

保険会社系のロードアシスタンス

損保ジャパン 2013年4月から契約更新した人は、無制限のロードアシスタンスがついているそうです。とはいえ現地での応急処理と合わせて15万円が限度(約180km分くらいとのこと、上記ホームページ)ということなので、ツーリング先から自宅とかいつものショップまで、などはさすがに無理そうです。ですが、ドゥカティのようなマイナーなメーカーはショップのメッシュも粗く、ツーリング先から最寄りのショップへでも相当距離の移動が必要です。今回私はまだ更新していないので残念ながら非対応でした。

確認したところ、更新時点から適用になるので、現在の契約期間にオプションで追加する方法はないとのこと。どうしても無理矢理つけたい場合は一旦解約して契約し直すらしい。

あいおいニッセイ同和損保 60kmまで

アクサダイレクト アシスタンスサービスセンターが指定する最寄りの修理工場まで、距離の制限なく無料、別の修理工場を希望する場合は35kmまで

自動車保険ロードサービス一覧表|保険の窓口インズウェブにわかり易いまとめが掲載されています。

そしてレッカーだけでなく、本人が宿泊したり、公共交通機関で帰宅したり、またレッカーされた車両をさらに別の修理工場に搬送したり、という項目にそれぞれ差があるのが分かると思います。

クレジットカード系のロードアシスタンス

CMR MasterCard 千葉オートバイ事業協同組合カード

今回アテにしていたのにカード自体を持っていなくて利用できなかったサービス。50kmまで牽引無料サービス、以降は別途追加料金らしい。

ディーラー系のロードアシスタンス

メーカーや、ディーラー系が実施しているサービス。新種購入時から加入期限があるなど、十分な範囲とは思えないけど、日本の場合は任意保険でなんとかするスタイルっぽい。
ドゥカティサポートシステム 新車購入時より2年間、ドゥカティジャパンネットワークのサービス店まで最大200kmのレッカーなど

ショップのロードアシスタンス

ショップの持つ車両を使って引き取りに行くサービス。サービス化されているというより、そのショップのお客さんが、自宅等で動かなくなったりしたバイクを引き取ったりするのが基本で、台数やスタッフの数の制限もあり、サービスというより、出動できるような条件が整ったら、みたいのものではないかと。
ライダークスラブオートバイ点検整備料金

その点で比較するとレッドバロンのサービスは光りますね。
レッドバロンロードサービス 平均到着時間30分以内、距離無制限

その場で依頼するロードアシスタンス

JBR 生活救急グループのバイクロードサービス

事前に加入していなくても、いきなり依頼することが可能です。ですが、コールセンターへ電話して、希望する内容を伝えると、近場のレッカーサービスから連絡が来る仕組みのようで、料金はそのレッカーサービスによって違うそうです。今回お電話を頂けた方は「沼津レッカー」と名乗っておられました。料金は現金で到着時に支払い、カードや後日払いは受け付けていないそうです(調べてもらいましたが、フツーこの条件らしいですね)。で、出動費用などで2万くらい(?)、あとは1kmあたり1000円で到着時にメーター読みで決まるらしいです。今回はモトコルセのある厚木までで概算をお願いしたのですが、厚木までだと約100kmだから10万円くらいは行くよ、みたいな話でした。(自分で調べた限りでは直線距離でなくとも50kmチョイのはず)お電話口での話し方がぶっきらぼうであまりいい印象ではなかったのもありますし、ちゃんとロードサービスの手立てを取っていない無知な人を対応している、ということなのかもしれませんでしたが、ちょっと酷かったですね。まあ、10万円払ってバイクを運んでもらうだけで、あとは自力で帰ったり、バイクの修理が終わったら取りに来たりと更に出費がかさみます。

JBR 生活救急グループのバイクロードサービス

ただし…

上記の問い合わせをしていくなかで感じたのですが、基本的には、バイクのレッカーサービスを提供するために、実際に動くのは、救援先が対応範囲になっているいくつかの提携レッカー会社でしかなくて、どこから依頼されるかで、いくらが依頼元に補填されるかが違うだけで、レッカーしにくる車両や人は、救援を要請している場所に従って、結局一緒なんじゃないかなあ、と思いました。

放置して帰って後日取りに来る

車両をコンビニやガソリンスタンドなどにお願いして隅に置かせてもらって、後日取りに来る案は、熱海峠の場合無人になってしまうので無防備ではないかとの読み(相談はしていません)。
準備して改めて引き上げに来たらバイクがなかった、というのもむなしいです。
そもそもある程度文明的なエリアで故障しなければ成り立たない気がします。
(あとは茂みに隠しておくとか?)

自力

ということで、今回はレンタカーを借りて自分で積んで帰る、を選びました。

トヨタレンタカー箱根湯本店に連絡して、これから借りられる何かバイクの積めそうなトラックかハイエースのようなものを、とお願いしたら、近隣の店舗も調べていただいて、トヨタレンタカー小田原駅前店にあるレジアスエースを借りることができました。あと、固定用にロープを2本借りました。

仲間のバイクにタンデムして移動しました。

ちなみに積載用のアルミのラダーレールがトヨタレンタカーで教えてもらったホームセンターのビーバートザン小田原店で入手できました。表示されてる耐荷重が100kgなのですが、緊急時なのでつべこべ言ってられません。ない場合はアルミの足場板(耐荷重120kgって表示されていました)とか、2×8材とかですかね。かなり大きなホームセンターですので他にも工夫ができるかも知れません。あと中間部分を支える台のようなモノを用意すればもう少し安心かも。

ただし、どちらも営業時間が20時までです。レンタカーを借りて、ビーバートザンで調達するのを考えると、レンタカーへ到着は19時ぐらいを目指さないと台無しということになりかねません。今回はそのギリギリのコースでした。

この手の良いところは、必然的に自分も家に帰れるということ、バイクの修理はいつものショップに出せ、修理後に引取にもいきやすいということです。借りたレンタカーは自宅の最寄りの営業所に返却することにすれば、乗り捨て料金と、自分で返しに行く料金と返してから戻ってくる料金を考えれば全然アリだと思います。今回は乗り捨て料金は5,250円。

帰りに使う高速代なども、バイクで帰るときに払っている金額よりちょっと高くなるだけのことですし。

厳しいところは、バイクがある場所からどうやって移動するか、と移動している間の盗難の恐れがあることと、積み込む作業が装備が不十分で慣れてない1人では危険が伴う点です。同行者がいれば、タンデムで連れて行ってもらったり、取ってくる間、バイクを番してもらったりすることもできるわけですが、そういう迷惑につきあっていただけるかどうか、というのもあるでしょう。いったん積んでさえしまえば、降ろすのはバイクショップで店員さんに協力してもらえばいいですしね。

あとは、バイクの固定ですがロープでがんじがらめにしておけばまあ大丈夫でした。当然クルマの運転はそーっとやりましたけど。ハイエースなどはもやい結びができるフック状の部分がないのでしっかり縛れませんでしたのでタイダウンベルトなどがあるとよかったですね。

今回は

項目 金額 備考
レンタカー 21,236 24時間、ワンウェイ
高速代 2,700 中型車、ETC
ガソリン代 3,497 181km走行、22.56L
ラダーレール 10,800
38,233  

という感じでした。走行距離で割り算しても、1kmあたり211円。サービスの適用のないレッカーを利用するのに比べれば全然格安で後日の憂いもなくスッキリ完了します。ちなみに電車賃は箱根湯本からで2,510円みたいで、20:57発の電車が最終みたいです。

今回お世話になった店舗

トヨタレンタカー箱根湯本店トヨタレンタカー小田原駅前店

ビーバートザン小田原店 

他の箱根・伊豆エリアのレンタカー

日産レンタカー箱根湯本カウンター日産レンタカー 小田原新幹線口ニッポンレンタカー小田原西口駅前営業所

オリックスレンタカー小田原店

探すのにはGoogle Mapsを利用しました。

まとめ

バイクの場合は、ツーリング等で、いわゆる日常生活をしている場所とは離れたところを走行するのが中心の人は、ツーリング先での故障を考慮すると、ロードアシスタンスの距離が長い種類の契約を結んでおく必要があります。

さらに、バイクの車種が国内メーカーの一般的なモノでない場合は、運び込むお店が必然的に限られてくるので、更に長い種類である必要があります。そういう意味ではドゥカティなどは100kmでは足りないメーカーと考えていいでしょう。

当然、レッカーした後の自分自身の宿泊や、帰宅するまでの交通費なども補償に含まれているかが大きなポイントとなってきます。

一人でのツーリングが多い方はレンタカーの手段を選ぶハードルはぐっと上がります。

そもそもロードアシスタンスの適用が受けられれば自分の金銭的負担がないのと、積載したり運転したりしてくれる「人」も来るわけですから、その方が本来いいに限りますが、ふだんからそこまで潤沢な内容で契約しておけない人は参考にしてください。